スミルノフ教授公式ウェッブサイト> 実況!麻酔専門医試験口頭試問>「ゆっき〜」さん
最終更新:2007年07月27日
9月29日、翌日から国体が兵庫で開催とのことで、ホテル中に体育会系の人々が 「うっす!」とか言っている中、問題集片手にぶつぶつ言っている不健康そうな人たち。 そう、専門医試験を受ける麻酔科医たちですね。 なんだか対照的で・・・。
今年は受験者数が例年の1.5倍ということで実技・口頭試験の日程が3日間に 分かれました。知人の先生が前日の28日に受けていたので、情報はもらったんですが。
口頭試問は、1)DMで透析中の患者の手根管開放術、2)妊娠中毒症の緊急カイザー、 実技はACSL、経鼻挿管、エコーガイド下でCV挿入、アンビューバックの組み立て
口頭試問は当然同じ問題はでないよな〜、実技は・・・アンビュー??組み立てたことないけど、難しいもんなの? でもホテルに持ってきている参考書にアンビューバックのことなんて載ってないし、 まぁ何とかなるか。(どうにもならないことは本番に気づくのであった)
それで私自身の試験ですが。 待合室のすみれ・つつじで待つこと40分、過去のスミルノフ教授の投稿に皆さんが書き込まれていたとおり、業務用エレベータで試験会場まで連行されます。 私はついたらすぐに口答試験の問題用紙を渡されましたが、少し待ってからの渡される人もいるようで、 この時間はとても緊張します。2問の問題文を読むこと5分間。 そして入室。
私:○○番のゆっき〜です。(もちろん本名)よろしくおねがいします。
試験官A:○○大学の○×です。緊張してる?いま、お茶入れてあげるね!
私:・・・ありがとうございます。(お茶??)
ほんとに入れてくれた。飲んだ。なぜかちょっと落ち着く。ありがとう、よさそうな先生だ!
症例1
75歳女性。155センチ63キロくらい。左OAに対しTKA予定。口蓋垂に2センチの良性腫瘍がある。過去に右TKAをしたときに、肺塞栓の既往がある。本人は全麻を希望している。
試験官A:じゃぁ、はじめましょう。問題点を重要な順に言ってみてください。
私:えぇと、口腔内に腫瘍があって、挿管困難が予測されること、前回肺塞栓の既往があることから今回もリスクがあります。後は軽度肥満と高齢。
試験官A:そうだね。んじゃぁ、術前にもっと検査しておくものとかある?
私:まず口腔内の腫瘍のことですが、2センチというのがどうやって計ったものなのかわからないので、CTやMRIで評価したいです。あと口腔内のファイバーでとった写真とか。肺塞栓の方は、深部静脈血栓の有無をエコーで調べたいです。あとは高齢なので、一般的な検査に加えて心エコーとか。
試験官A:そうだね、いいね。口腔内の腫瘍のことで患者さんの自覚症状で聞いておくことはある?
私:ん〜誤嚥することがあるかとか〜、腫瘍の違和感感じますか〜とか・・・?
試験官A:うんうん。あとは、睡眠時無呼吸があるかどうかね。可動性のある腫瘍だとね。
私:はい。(そうだそうだ。うん。先生ありがとう!)
試験官A:肺塞栓はあとどう評価するの?
私:え〜と、下肢のエコーで・・・あとは血流ドップラー。
試験官A:その前に簡単に見られるもので・・・
私:(身体所見かな?)血圧の左右差とか、色調の変化とか。
試験官A:うん。それもいいけど、血液中のなんかが増えたりするでしょ。
私:・・・・・(思いつかない。そういえばDICの基準にあったのは・・)FDPですか?
試験官A:ん〜。うん、知ってると思うんだけど、Dダイマーね!血栓があるとふえるから。
私:はい。(知らなかったけど)
試験官A:それじゃぁね。麻酔法は何が考えられる?
私:ファイバー挿管で全麻か、患者さんを説得してCSEかスパイナル、もしくは3in1ブロックと坐骨神経ブロックの併用で行います。
試験官A:ん〜全麻か、スパイナルあたりにしてよ。3in1ブロックはこの先のストーリーにないから(笑)
私:そうですか(笑)(実は3in1ブロックなんてほとんどしたことないから、くわしく聞かれても困るし)
試験官A:先生だったら麻酔なにでする?
私:口腔内の腫瘍の大きさなどを評価してファイバーでいけるかどうかにもよりますし・・・
試験官A:そうだよねぇ。でもね。決めてくれないと、この後の話のストーリーがいくつかあるからさぁ。
そうです。答えによってその後の質問も変わってくるらしい。硬膜外で、と答えた人は、麻酔薬の量についてなど、けっこう突っ込まれたらしい。試験管にもよるのかも知れませんが、ストーリーはいくつかあるが、これがベスト回答!という麻酔法があるのでしょうか。
私:・・・じゃぁ、awakeでファイバー挿管の全麻にします。
試験官A:うんうん。具体的に方法を説明してください。
私:まず入室したら十分に酸素化します。それで・・・高齢なのでfentanylは使わずに、propofolを20-30mgずつivして、程よくセデーションされたら。。。。あっ、忘れてました。入室前にアトロピン使っておきます。あの、前投薬で。
試験官A:うんうん。どのくらい?
私:0.5mg
試験官A:静注?
私:筋注で。1時間前に。
試験官A:うんうん。ファイバーのときのためにね。いいね。唾液でないようにね。
私:はい。それで、続きですが、口腔内に4%KYLで局麻していきます。口腔内、そして喉頭鏡かけて徐々に、舌根部、喉頭蓋、声門まで。(腫瘍でみえにくい設定のはずなのに、なぜかそれを忘れて説明し続ける私)
試験官A:うん。で、挿管は?
私:あ。。。ファイバーで。
試験官A:ファイバーにチューブ通してするのね?
私:はい。ファイバーからも気管に局麻できるように4%KYLの入ったシリンジを用意しておきます。
試験官A:うん。いいねー。いいね〜。僕も賛成。(これはたぶん、awakeファイバー挿管の選択に対して。)
私:(かなりうれしい。)
試験官A:それじゃぁね、術後なんだけど、鎮痛はどうしますか?硬膜外いれる?
私:肺塞栓が起きたときにヘパリンをつかうことが予想されますので、IV-PCAにします。
試験官A:量は?
私:ドロペリドール1ml・・・ええと、2.5mgとフェンタニルを、高齢ですから少な目の400μg、あとは生食でトータル100mlにして、4ml/h、ボーラスは1回2ml、ロックアウト30分。
試験官A:うん。それで効くと思う?
私:効きます!(なぜか断言。少なすぎるような気もするけど、危険な量を回答するよりは!!)
試験官A:あとね。術中突然EtCO2が下がって、血圧も下がったとします。なにを考えますか?
私:(よくききとれなかった)え?Satが下がって?
試験官A:Satね・・・あ、ごめん、これ言っちゃだめなんだよ。EtCO2と血圧が下がったら。
私:気胸か肺塞栓を考えます。
試験官A:どうやって診断する?
私:胸部レントゲンか肺血流シンチ・・・
試験官A:それだとすぐにできないじゃない?
私:・・・・・(思い浮かばない)
試験官A:たとえば肺塞栓だと、血流はどうなるの?
私:右心負荷?ですか。
試験官A:なにで評価したらいい?
私:頚静脈怒張?(そうなじゃくて・・・だんだん頭まっしろ)
試験官A:直接みえる機械で!
私:!!!!エコーです。
試験官A:そうだね〜。
試験官A:それから、この人の肺塞栓に対して周術期に何かできることはありますか?
私:弾性ストッキングと間欠的空気圧迫法を行います。あとは予防的へパリンの投与を。
試験官A:うんうん。どのくらい投与する?
私:未分画へパリンを5000単位皮下注します。
試験官A:この人の肺塞栓のリスクはどのくらいあるのかな?
私:・・・分類をよく覚えていないのですが、膝関節置換術はリスクの高いほうだと思います。
試験官A:そうだね。もう最高レベルのリスク?
私:いや。。。最高までとは・・・股関節置換なんかの方がリスクが高いのじゃないでしょうか?(かなり不安そうな答え方で)
試験官A:いや、いいですよ。
後で調べたところ、肺血栓・深部静脈血栓症予防ガイドラインによれば、膝関節置換・股関節置換術ともに高リスク群でした。こういったリスク分類とそのリスク階層別の予防法を知っておくことも大事みたいです。
試験官A:たとえばこの人に硬膜外を入れるとして、へパリン投与後どの位したら穿刺しますか?
私:4時間後くらい・・・
試験官A:そうですね。じゃぁ硬膜外カテを抜去して何時間後に再開して大丈夫かな?
私:2・・・・4・・・・?よくわかりません。
試験官A:うん。やっぱり4時間くらい開けたいですかね?
私:・・・はい。
私はへパリン皮下注のつもりで話していたのですが、試験官は静注のことをいっていたのでしょうか?抜去に関しては1時間後にへパリン再開してもokという教科書もあり、正解はわかりません。
試験官A:じゃぁ私の方からはこれくらいで。
試験官B:○△大学の○×です。よろしくね。
症例2
問題は 60歳くらいの男性。170cm、83kg。胃がんに対して胃亜全摘術?が予定されている。 拡張型心筋症で、EF25%、Cre 1.8(他にADLについてもかかれてあったが忘れた)
試験官B:じゃぁこの患者さんの問題点を重要と思われる順に言ってみて。
私:拡張型心筋症で、エコーにて収縮能の低下が見られること、腎機能低下、肥満、です。
試験官B:うん。術前に知っておきたいことは?
私:拡張型心筋症とのことですので、NYHA分類で何度に属するかと・・・
試験官B:そうだね、それ大事だね。
私:心電図と、できればdouble master ECGをして心機能を評価しておきたいです。あとCre1.8ですので24時間CCrを。
試験官B:うん。このくらいのCreだとCCrはいくつくらいだと思う?想像で。
私:・・・・え・・・・(考えたことないなぁ)
試験官B:すごい悪い?
私:え〜、すごく悪くは、ないと思います。50〜60?80くらいあるかな?
試験官B:80だったら正常じゃない。
私:・・・・50くらいですか?30は絶対きらないと思うんですけど。
試験官B:そうだね〜。うん。僕らだってわかんないしね。まぁ経験上そのくらいでしょうね。
試験官B:あとの検査は?
私:一般的な検査に加えて、硬膜外を入れたいので凝固能とか・・・
試験官B:うん。心機能はあとはできることある?
私:・・・負荷シンチ?ですか?
試験官B:負荷シンチ!?(なんだかびっくりされる。変なこと言ったか?!)
私:心筋の・・・
試験官B:あぁ、うん、そうね。具体的には?
私:(びっくりされたことにひるんで何も言えず。)
試験官:・・・・・(初めての沈黙。)
私:いや、すみません、名前だけでよく知りません。(あほか)
よく考えたら、何を負荷するのかが聞きたかったのでしょうか。
試験官B:あはは。名前だけ知ってるのね!うん。まぁいいよ。(よかったぁ・・・)
私:すみません。実は拡張型心筋症というのがよくわかりません(この先突っ込まれても困るのでカミングアウト。実は問題用紙を渡されて拡張型心筋症というのを目にした瞬間から、正直にわからん!といおうと思ってた)
試験官B:うんうん。別にそんなに気にしなくていいよ。普通に心機能悪い患者だと考えてくれれば。虚血になりやすかったりするんだよ。拡張型の麻酔かけたことない?
私:ありません。(いやっほー正直に言ってみるもんだね!)
試験官B:そうだよね。では、術中のモニターはどうしますか?まぁ、術前検査の心機能にもよるだろうけど。
私:そうですね。心機能がとても悪いようならSwan-Gantzカテ、そうでくてもCVは入れたいです。あと、経食道心エコーも。
試験官B:・・・・胃のオペだからね!外科医に「なんじゃこりゃ〜」って言われるね!
私:あっ。(赤面)
試験官B:食道まで入れてみるっていう手もなくはないのかもしれねいけどね(笑)
私:いえ・・・いれません。
試験官B:じゃぁ、SGカテを入れたとして、何が評価できるの?
私:PAP、PCWP、EDV、心拍出量・・・
試験官B:うん。あと、この拡張型心筋症で特に評価したいのは?
私:・・・・・(だから拡張型心筋症はわからないんだってば)
試験官B:僧坊弁の逆流が起こりやすいんですよ。そうすると。。。
私:giant V波!!です。
試験官B:そうそう。懐かしいでしょう、国試でやったでしょ。
私:はい・・・(いいえ、今回の試験勉強まで知りませんでした!)
試験官B:麻酔は何で行いますか?
私:全麻と硬膜外の併用で行います。
試験官B:ではこの患者さんの導入について説明してください。
私:入室して十分な酸素化の後、fentanyl 50μg,midazolam 3-5mgで就眠を得ます。換気ができることを確認して、vecronium 8mg入れます。挿管のあとはGOSで。Sevoは心筋抑制がありますので、fentanylで十分に鎮痛しながら麻酔を維持します。
試験官B:硬膜外は?
私:fentanyl 50μg入れて、そのあと1%メピバカイン4ml入れます。
試験官B:少なめに行くんですね。
私:はい。
試験官B:術中の管理ですが、拡張型心筋症だと、血圧はどんな感じに維持したらいいんですかね?
私:・・・・(知らないんだってば!)
試験官B:高めがいいとか、低めとか・・・
私:(う〜ん、収縮能がおちてるんだから、体血管抵抗上げたらまずいのかな・・・?)・・・・・低めで!(いちかばちか)
試験官B:そうですね。心筋に負荷かけたくはないですよね。(よっしゃ,BINGO!)心筋症っていうともうひとつありますけど、違いはわかりますか?
私:肥大型心筋症ですか?心筋が肥厚して流出路狭窄がおこるものと、拡張したまんま、びろーんって・・・(そのまんまだな)
試験官B:そうそう!心筋が厚くなるのはどっち?
私:肥大型です(あたりまえだ)
試験官B:どこが厚くなるの?
私:心室中隔が厚くなります。
試験官B:正常の厚さは?
私:どことどこの圧差ですか?左室と大動脈・・・?
試験官B:そうじゃなくて、正常の心室中隔の厚さ。正常は知っておかないと。
私:あぁ!(でもわからん)・・・1-2センチくらいでしょうか?
試験官B:そうだね。じゃぁ、術中管理はこのくらいでいいとして、術後の疼痛管理ですが、どうしますか?
私:(ほっ。あまりつっこまれなくてよかった。他の受験生に聞いたところによると、拡張型心筋症の血圧管理に使う薬剤など詳しく聞かれたらしい)術後は硬膜外に持続注入を行います。
試験官B:量は?
私:0.2%ロピバカイン200mlにフェンタニルを時間10μgになるようにまぜて、時間4ml/hで。
試験官B:そうですか。じゃぁ術翌日に患者さんに会いにいきましょ。何を聞きますか?
私:・・・痛みがありますか?とか。あとは、硬膜外入れてますので、足動きますか?とか。
試験官B:うん、あとは?
私:・・・・・・
試験官B:もともとあった合併症のことは?
私:(忘れてた)あぁ、え〜と、尿が出てるか。。。心不全症状はないか?
試験官B:うん。心不全はどうやってみるの?
私:・・・むくみ、胸部レントゲン写真・・・
試験官B:レントゲンはどうなるの?
私:・・・・まっしろに・・・
試験官B:ははは〜違うでしょー、心不全っていったら、ちょうちょだよ。butterfly shadow。
私:ははは。(思いつかなかったので笑うしかない)
試験官B:あとは、肺がそんな状態になってるとすると患者さんは・・・(息が苦しそうな真似をしてくれる)
私:あ・・・呼吸苦を訴えます。
試験官B:そうだね。うん、いいでしょう。はいよくできました。
試験官A:うんうん。大丈夫だからね。実技もがんばってね!
私:ありがとうございました。(よくできたかどうかはわからんが、いい先生でよかった・・・!)
こんな感じで、口頭試問は終始和やかなムードでした。なにより試験官の先生が緊張をほぐそうとしてくれているのが伝わってきて、よかったです。シングルルームくらいの広さに大きなテーブルが置いてあり、二人の試験官と向き合うこと30分、過去の皆さんの投稿ではあっという間と書いてある方が多かったですが、私は長く感じました。試験官の質問に文章でというよりは一問一答という感じで答えていくとスムーズに誘導してくれました。この口頭試問の対策のために、合併症別の麻酔管理法をまとめておいたのですが、それにプラスして、基本的な解剖とか、生理学がわかっているとかなり答えられると思います。私は心室中隔の厚さや、腎機能に関するところあたりで、ボロが出てしまいましたが。
口頭試問の優しい先生方の言葉で、すっかり舞い上がり、もしかして「楽勝?」と思いつつ、隣に実技部屋へ・・・ そんなには甘くないことはそこで知ることとなったのです。
アルバイトのおねぇさん(といっても年下だね。)がカードキーで実技部屋に入れてくれる。
私:よろしくお願いします。
試験官:(二人いる) はい、上着は脱いでハンガーにかけてね!
私:(うわ、聞いてた通りだ)はい。
見回すと挿管人形とACLS人形、などなど4〜5種類の道具が部屋においてある。挿管人形の横にはLMAが! うん、いけるかな?(甘い!)
試験官:それじゃぁね、これから先生にはいろいろやっていただくわけだけど、とりあえずこんな患者さんだと思ってくださいね。言いますから。(といってストーリーを説明し始める。)175cm、90kg(くらい)、睡眠時無呼吸症候群があります。副腎腫瘍に対して腫瘍摘出術を行います。そのほかに合併症はありません。その副腎腫瘍もね、褐色細胞腫じゃありません。麻酔はどうしますか?
私:全麻と硬膜外で。
試験官:気をつけることは?
私:肥満がありますので挿管困難や換気困難が予測されます。
試験官:そうですね。その対処のためために何を準備しておきますか?
私:通常の挿管セットのほかに、吸引とラリンジアルマスク、気管支ファイバー、気切セット・・・までは用意しませんが、ある場所くらいは把握しておきたいと思います。
試験官:ラリンジアルマスクですね。どんな種類を知ってますか?
私:えぇと・・・通常の・・・クラシック、あと、、、(プロシールの名前が出てこない)、ファーストラック、、、あと、挿管用ラリマというものがあるとか。。。?
試験官:それ、ファーストラックですね。
私:(ひえぇ・・・・)そうでしたか・・・(このあたりからすでにアホ丸出し)
試験官:あとは?
私:(プロシールの名前がどうしても出てこず、あせる)・・・えっと、胃の中を吸引できるタイプのもので・・・名前が思い出せません!
試験官:プロ・・・・
私:プロシールです!
試験官:そうですね。でね、麻酔を始めましたが、どうしても挿管が難しくて、できません。どうしますか?
私:ファイバーでトライします。
試験官:それでも無理なら?
私:(覚まして、延期します・・・ってだめかなぁ)・・・・・
試験官:それで、LMAでやることにしたんですよ。
私:!!!(そんなのやだ!)
試験官:側臥位になりますけど、そういうときのLMAって先生はどうですか?
私:いやです。(だってほんとに嫌なんだもん)
試験官:まぁ、とりあえず、入れてもらいましょう。
私:はい。(まぁ試験だしね)
試験官:サイズは何を選びますか?
私:5にします。
試験官:はい。じゃぁ、今日はちょっと不手際があってね、4しかありませんけど確認して入れてみてください。
私:(4が正解だったか?!)
カフにエアを入れてみて、漏れがないことを触って確認したのち、皺のないようにエアを抜くことを説明し、 入れた。
試験官:今の入れ方をなんと言いますか?
私:・・・や、名前は知りません。(普通に入れたつもりなんだけど)
試験官:○○methodです。(よく聞き取れなかった)または、「人差し指法」ね。(スミルノフ教授による注釈:LMAを発明した人の名前は?)
私:はい・・・(そういえばそんな名前だったかな)
試験官:カフ圧はどのくらいですか?
私:(知らない!まずい!)・・・触って確かめてるんで、数値はちょっと・・・
試験官:だいたい。
私:(挿管チューブのカフが20mmHgだから・・・)・・・・う〜ん?(正解は60mmHg)
試験官:じゃぁ触ってみてどのくらい・・・(といって私の入れたカフを触ってみる試験官)・・・これ入れすぎだよ!
私:すいません。
試験官:どのくらいカフに入れるの?
私:30〜50ml
試験官:これ、80mmHg超えてますよ〜
私:はい・・・
試験官:まぁ、そんな訳でね、このLMAでオペをすることになりました。
私:はぁ。(LMAで側臥位のお腹のオペなんてヤダけどな)
試験官:どんなことに気をつけますか?
私:誤嚥やLMAのずれによる気道確保困難に気をつけます。
試験官:そのためには?
私:・・・・(私だったら挿管できなかったらとりあえずオペ中止にしてしまうんだけど)
試験官:さっき名前でなかったみたいだけど、プロシールにして胃管入れるとかですね。
私:はい。
試験官:クラシックでは胃管は入れられますか?
私:いれられません。
試験官:いれたことある?
私:ありません・・・(いれられるもんなんすか?)
試験官:あと、LMAを入れた後にきちんと入っているかどうかの確認はどうしますか?
私:換気してみて、両胸がきちんをあがるかどうかを見ます。手押しで換気してみて、20-30mmHgでリークがなければいいと思います。あとはここ(喉を指差して)を聴診して、リークがないかどうかをみます。それから、カプノモニターで波形をみます。
試験官:いいですね。聴診するのは一箇所だけですか?
私:もちろん胸の音も聞きます。
試験官:はい。じゃぁ次にですね、オペが開始してしばらくすると・・・・(といってACLS人形のところへ)突然心電図がこんな波形になりました。どうしますか?
心電図:Vf(除細動器に布がかけてあり、心電図のみ見える状態になっている)
私:除細動します。(と、除細動器に手を伸ばす)
試験官:あぁ、まだね、除細動器は来てないことになってるのよ。
私:あ・・・そうですか。じゃぁ、まず人を呼びます。で、麻酔カート・・・はありますから、除細動器を持ってきてもらいます。その間に心マします。
試験官:はい。説明しながらやってみてください。
私:剣上突起の2横指上の胸骨上をに手掌基部を当てて・・・1分間に100回行います。その間他に人がいれば、1分間に12回の呼吸をしていてもらいます。
試験官:はい。心マは何センチくらい沈むようにしますか?
私:3〜5センチです。
試験官:はい、除細動器きました。
私:それでは除細動します。
試験官:そうそう、そういえば、ガイドラインは2000のものでいきますか?それとも2005?
私:(最近変わったばかりだったか!!でも2005は知らないし・・・)2000でお願いします。
試験官:じゃぁ、2000ということで行きましょう。
私:心電図Vfですのでまず200Jで除細動します。200にあわせて・・・
試験官:はいはい、いまほんとに200でやるとあぶないからこのくらいにしとくね。(といって最小目盛りにあわせる)
私:はい。では離れてください。
パッドを人形にあててチャージし、除細動。(ちなみに人形に金属パネルがあるので、パッドを当てる位置は必ずわかります)心電図 Vfのまま。
私:心電図Vfのままですので、300Jで除細動します。
心電図 Asystole
私:Asystoleですが、感度が低いせいかもしれないので、心電図の感度を上げてください。
試験官、感度を上げる。
私:誘導が外れていないこともチェックします。
心電図 Asystole
私:Asystoleのままですので、心マッサージを再開します。
心電図:3度房室ブロック(たぶん)
私:ぴ・・・PEAです。
試験官:ほんとに?よくみて。脈触れないでPEAって言っていいんですか?
私:(ちがったか!!)・・・脈・・・ありません!
試験官:ほんとに?触れ方変だよ!
私:(ほんとに触れないんだもん・・・はっ!触れないけどなんか音がする!!)←機械からもれる脈拍の変な音・・・あ、触れ・・・ました(触れてはないけど)
試験官:はいはい。で?
私:(心電図をもう一度見ながら)・・・P波あって・・・QRS・・・と、バラ・・・バラ?
試験官:・・・・・
私:(黙るなよ!!)さ、さ・・・3度房室ブロックです!
試験官:・・・・・はぁ。いいでしょう。
私:(え?間違ってる?)
試験官:3度房室ブロックだったらどうします?
私:経皮ペーシングします。
試験官:はい。それではね、無事蘇生できたことにしましょう。
私:(できたことにしましょうって、なに?!なに?)
試験官:それでね、術後にCVを入れてくださいと外科医から言われました。
試験官のつれない反応に意気消沈のまま、CV人形の前に連行される。横にはエコーが!(ilook)
試験官:内頸静脈からCVを入れてみてください。いつもはエコー使ってますか?
私:はい。
試験官:じゃぁ、私がエコー当てておきますから、刺入部位言ってみてください。
私:胸鎖乳突筋の胸骨枝と鎖骨枝の三角の頂点くらいから・・・動脈を触れて・・・外側に・・・
試験官エコーをあててくれる。かなりはっきりと動脈、静脈が見える。 もう一人の試験管はポンプで動脈を拍動させている(手動か!!)
試験官:じゃ、刺してみてください。
私:えっと・・・いつもはぁ、エコーで見て位置を確認したらマーキングして、エコーをはずして穿刺するので・・・(いつもとちがって、しかも試験官の手が邪魔でやりにくい!)
試験官:うーん、まぁ、せっかくエコーあるんですから、このまま。
私:・・・・・・・
なんどか入らず、試験官にアドバイスされながら、なんとかいれる。(ふぅ)
試験官:何を気をつけながら穿刺しますか?
私:気胸にならないように、あと腕神経叢を傷つけないように・・・・
試験官:何か入っちゃわないようには?
私:はい・・・空気がはいらないように・・・
試験官:そうですね。そのためにはどうしますか?
私:Head downにします。
試験官:ほかには?
私:(思い浮かばない)・・・脱水だと、入りやすいと思うので・・・輸液をいれておきます・・・?
試験官:あとは?
私:・・・・・わかりません(ばか!)
試験官:あのね、濡らしておくとかですね。
私:はぁ?(え?術中の空気塞栓予防みたいに生食で満たすの?どこを?)
あとで考えたら、CVカテを生食で通しておくという意味だったのでしょうね。準備まではしてある状態でカテがおいてあったので、生食で通しておくということはすっかり頭から飛んでいました。しかも、このあと、この試験最大のとんちんかんな回答を!!
試験官:まぁいいでしょう。ところで、さっきエコーでみた動脈はなんと言う動脈ですか?
私:内頸動脈です。(はい。ずっとそう思っていました。内頸動脈の外側を穿刺するものだと・・・・)
試験官:えっ!!!!!(すごく驚く。わざとらしいくらいに驚く)
私:(!!?!?!?!!違うの??)
試験官:本当ですか?大丈夫?
私:(うそー違うの?違うの?どうしよう・・・!) つ・・・椎骨動脈?(ばか!!!)
試験官:(失笑)
私:・・・すみません、えと、緊張して、・・・・(うそつけ、ほんとに知らなかったくせに〜)
試験官:先生ねぇ・・・さっきACLSで触れてた血管なんなんですか?
私:総頸動脈です!(そうだったんだ・・・・)
もう、部屋を飛び出してしまいたくらいに落ち込む私はさらにアンビューバックのまえに・・・
試験官:次にですね、この患者さんをICUに搬送することになりましたので、これを組み立ててください。
私:(アンビューの前で固まる)・・・・・・・・
試験官:組み立てたことないですか?
私:はい。
試験官:いつもはジャクソンリースですかね?
私:・・・・はい。(いつもはせいぜいマスクで酸素投与するくらいの症例しかかけてないの・・・!)
この発言で墓穴を掘ったことに気づくのはこれからである。
試験官:ま、とりあえず組み立ててください。
仕組みはわからないが、組み合わさるところを当てはめて、なんとかアンビューバックらしい形にした。
私:できました。(ふぅ・・・)
試験官:いつも使っているジャクソンリースとの違いを言ってみてください。
私:・・・!!!(うそです!使ってないし!)
試験官:アンビューは弁がありますか?
私:(アンビューをパコパコ押してみて、凝視・・・なんが弁っぽいものが!)・・・あります。
試験官:何個ありますか?
私:1つです。
試験官:ほんとに?・・・これはなんですか?(リザーバーバックを指す)
私:リザーバーです。
試験官:リザーバーとの間には弁がないんですか?
私:(再度アンビューをパコパコ)・・・あっ、ありました。
試験官:この弁はなんのためですか?
私:(知らないよ!弁があることすら知らないんだから!)・・・わかりません。
試験官:リザーバーとの間に弁がないと、押したときに全部酸素がリザーバーの方に行っちゃうでしょう。
私:そうですね・・・
試験官:それでは、患者の呼気はどこにいきますか?
私:さぁ・・・(ばか)
試験官:ここから逃げるんですよ(患者側の弁を指す)
私:そうですか・・・
試験官:ということは、再呼吸は生じますか?
私:いえ、再呼吸はありません。
試験官:ジャクソンリースの場合は?
私:・・・・・わ、わかりません(恥)
試験官:再呼吸するんです。
私:そうですか・・・
試験官:ジャクソンリースで再呼吸を生じないようにするためには最低何リッターくらいの流量が必要ですか?
私:わかりません。
試験官:いつもは何リッターくらい流してるんですかぁ?
私:4-6リッターくらいです。
試験官:その量では再呼吸しますかね?
私:(ほんと、知らないんです・・・もうや〜め〜て〜〜〜)・・・・わかりません。
試験官:分時換気量の2倍は流さないと再呼吸するんですよ。
私:そうですか。
試験官:・・・はい。それでは、これで終わりましょう。
私:はい・・・(呆然)
もう、ほんとに逃げ出したかった。です。友人の話では、アンビューの組み立てについては、試験官の先生が 「難しいでしょー?これ、初めての試みなんだよね!」と言ってたとか。 私ほどではないでしょうが、アンビューのところで受験生は多かったのでしょうか。
退室後は一般エレベーターで開放されます。
2日後の筆記試験も難しく、なんとか受かるのは口頭試問だけか・・・とへこんでいましたが、 どう採点したら受かるのか、無事に3科目合格していました。 口頭試問と実技に関しては、誘導して誘導して、最後にやっと答えられた答えも、正解としてくれているのかも?
これから受ける皆様のご健闘を祈ってます。 試験の出来はともかく、勉強したことは今後にとても役立つ試験でしたよ!