スミルノフ教授公式ウェッブサイト実況!麻酔専門医試験口頭試問>「わんこ」さん

最終更新:2005年10月10日

「わんこ」さん

まず、最初の集合部屋にて誰もが知っているえらい先生から「ニュースレターでお知らせしてあったとおり、今年から最低限必須の知識をみるために禁忌肢を導入しました。複数の禁忌肢を選択した場合、どんなに点数がよくても不合格になります。」という内容のお話がありました。そんな話を改めてされるとなんか、ヘンに緊張します。

あとは以前のこのページに書いてあるとおり、30分おきに、9から10人づつまとまって業務用エレベーターで8階まで行き、各々が各客室の前でいすに座って待ちます。各客室の前にはそれぞれ担当のお姉さんがいて症例の書かれた問題用紙を渡してくれます。鉛筆も渡してくれ、メモをしてもよいとのことでした(ただし、口頭試問終了後用紙は回収されます)。

廊下の両側の部屋を使っているので待っている廊下はとても狭いです。シーンとした廊下で待っている間、部屋の中からはDCのモニターと思われる音がかすかに聞こえ、口頭試問の直前だというのに頭の中でDCの予行演習をしてしまいました。それでも何とか症例問題に集中し、聞かれそうな内容に対する思いつく回答をメモしている間に時間となり、部屋に通されました。

部屋に入り、受験番号と名前を言うと、いすに座るよう促されます。試験官は2名で1人1症例づつ質問してきます。

「わんこ」さん:症例問題

肥満で挿管困難

症例1

肥満で睡眠時無呼吸症候群患者の麻酔。就眠後マスク換気が出来ることを確認して筋弛緩薬を投与し、研修医が挿管を試みたが、2回失敗したためあなたが呼ばれました。

聞かれたことは、

  1. この患者の術前問題点。術前に挿管困難を予測するには?
  2. この患者の場合、研修医が2回失敗していることでどんなことが予測されるか。また、途中で換気困難になった場合に考えられることと対処法。
  3. 挿管困難の際、どんな方法で挿管(あるいは換気)するか。
  4. 挿管困難が予測される疾患は?

最近冠動脈ステント留置したPDの麻酔

症例2

PD予定のやせ気味の老人。黄疸あり。3ヶ月前にcoronaryにステント留置。ワーファリンとチクロピジンを内服中。

聞かれたことは、

  1. この患者の術前問題点。どんな術前検査が必要か。
  2. どんな麻酔をするか。導入・維持に関して、使用する薬品と量を具体的に。
  3. 術後鎮痛はどうするか。使用する薬品と量を具体的に。
  4. 術後、下半身に痺れ、運動障害が出現。MRIを提示され、何が考えられるか。治療法は?

どちらの問題しても、このページで実況中継されているような立派な回答はできませんでしたが、各々の質問に対しては普段していることを一言ずつでもちゃんと答えたつもりです。

よく「他には?」と言われ、そのたびに思いつくものを言っていきました(このページの教えどおり、よく知らないことや余計なことは言わないようにしてました)。

とりあえずヘンなヤツ(危険分子)じゃない、普通に臨床をしているヤツだと思ってもらえたはずです。会話(討論)能力を見ている感じで、別にイライラされる感じもなく平穏に過ぎました。

「わんこ」さん:実技試験

次は隣の客室で実技試験です。

部屋に入ると、先ほどとはがらりと雰囲気が変わり、試験官は二人とも立っていました。そして、麻酔器と人形2体、DCが目に入りました。

まずは、麻酔器を前に、

1.麻酔器には低酸素を防止するための機構があります。その確認をして見せてください。

麻酔器の後ろに酸素ボンベや笑気ボンベはついていませんでしたが、あるものとして説明しました。パイピングについても同様、あるものとして説明しました。 ちなみに、酸素の浮子は浮きました(流れていたのは酸素ではなく空気でしたが)。

そして次は、麻酔器の横にある人形(挿管人形)に、

2.右肺下葉切除のため分離換気を行うことになりました。必要な器具を準備して、普段やっているとおりに(口で説明しながら)実際に導入して見せてください。

まずは酸素化。導入薬投与(具体的な投与量、タイミングなどを説明しながら。試験官の一人が助手をしてくれます。余計やりにくい・・)。マスク換気。左用DLT挿管(ファイバーを使いながら途中まで。ファイバーでの見え方、位置の確認方法などは口頭で説明)。聴診よる確認(本当に分離換気が出来るわけではないので形だけ)。

これだけ読むと人形劇状態ですが、途中でちょくちょく質問されました。答えに窮する内容ではありませんでした(スタイレットはいつ抜きますかとか、カフは各々どれくらい入れますかなど、ほんとに臨床現場で麻酔しているかを見ている感じでした。青カフに10cc入れるとか言わなければいいと思いますが・・。)

さらに、縦軸横軸だけ書いてある紙に、カプノグラフを書いてくだい、単位も。といわれました。

次は、もう一体の人形(蘇生人形)の前に移動して、

3.前腕でTOFを用いて筋弛緩モニターする際、シールはどこに貼りますか。またその際、どこの動きを指標にしますか。

シールは貼るまねだけ。

あと、T1の棒が書いてある紙に、TOFが0.5の状態を書いてください、といわれました。

最後に、その蘇生人形を使って、

4.先ほどの肺切の患者さんが術中に(モニターを見ながら)このような状態になりました。どうしたらいいですか。

画面はVfでした。術中という設定なので、以降はACLSを途中から(挿管されているし)することにしました。呼吸回数の設定や、投与酸素濃度を聞かれました。そして実際に心マをしました。押さえる位置と力、ペースを聞かれました。DC到着という設定でカルディオバージョン。200-300-360Jの3連発。過去問どおりにsinusかと思ったら、今度はVTになってました。どうしますかといわれ、DCがあるのでと答えてもう一発1ドカンとしました。sinusになったところで終了。ACLSに参加していればなんてことはないハズです。

「わんこ」さん:最後に

以上で終了です。部屋を出ると先ほどのお姉さんに、「お疲れ様でした。お帰りはあちらです」といわれ、一般客用のエレベーターで帰ります。緊張のせいか、30分づつ計1時間という時間のせいか、初日の筆記試験に比べ、口頭・実技試験はあっけなく終わったという印象でした。

これでわたしの報告を終わります。少しでも皆様のイメージトレーニングのお役に立てたなら幸いです。

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