スミルノフ教授公式ウェッブサイト実況!麻酔専門医試験口頭試問>「しっか」さん

最終更新:2005年10月10日

「しっか」さん

自分が泊まっていたホテルから試験会場まで距離があったので 、会場到着は朝の7時頃でした。まだ早いと思いつつまわりを 観察すると、受験生とおぼしき人影がすでに散見することがで きました。「なんと気の早い人たちだろう」とおもいつつ、自 分もロビーで教科書を広げて時間が来るのを待ちました。

「しっか」さん:口頭試問

紙が渡されて症例が2つ提示されていた。鉛筆もついており何 でも書き込んでよいと言われました。

肝硬変患者の肝切除術

症例1

症例1 70才男性。165cm、50kg 肝硬変、食道静 脈瘤にて内科フォロー中に直径8センチの肝腫瘍を指摘され肝 部分切除が予定された。Plt6.5万、PT20.5秒、T P3g/dl。

試験官A:「麻酔をするに当たり注意する点はありませんか?」

:「はいっ、食道静脈瘤です!」

試験官A:「(笑)ああ、マーゲンゾンで入れるときね。」

:「ええ、まぁ、はい」

試験官A:「その他患者のリスクファクター、追加したい検査等に ついて何かありませんか?」

:「腹水の有無、一般的な肝機能検査、凝固系検査などです。 」

試験官B:「アンモニアなどはどうですか?」

:「術前評価の参考なると思いますぅ・・・」

試験官A:「肝疾患について何か分類がありませんでしたか?」

:「チャイルドの分類です。内容までは詳しくは覚えておりま せん。」

試験官A:「この患者はエピドラが使えませんが、術後鎮痛には何 を使いますか?」

:「フェンタネストを、原液で1ml/h静注します。併せて 酸素飽和度も観察します。」

試験官A:「PCAポンプは使っていますか?」

:「内の施設ではペインではよく使いますが術後鎮痛にはあま り使っておりません・・・・」

試験官B:「術中に輸血の必要が生じた場合、どのような基準で輸 血を開始しますか?」

:「(質問の意味がよく解らなかったので)術前のデーターと 現在のデーター、そして今の患者の状態とを総合的に判断して 決めます。」

試験官A:「術中に呼気終末炭酸ガスが低下してきた場合どんなこ とが考えられますか。またその対処方法も教えてください。」

:「肺塞栓症を疑います。まず吸入酸素濃度を上げます。それ でも改善が見られないようならオペを中止してもらい、PCP Sを回します。」

試験官A:「私からの質問は終わります。」

肥満患者の骨接合術

症例2

39才 男性 165cm、100kg 3日前に自動二輪車 で事故。骨盤と右(?)上腕骨の骨折。上腕骨の骨接合術が予 定された。

試験官B:「まず考えられるリスクと注意点についてあげてくださ い。」

:「肥満があり、バッグマスクや気管挿管時の問題が生じると 思います。」

試験官B:「この人とても太っていますねぇ〜。」

:「高脂血症、高血圧、糖尿病、睡眠時無呼吸症候群・・・・ 」

試験官B:「もっとありませんか?」

:「虚血性心疾患です。」

試験官B:「術後に生じてくるだろうと予想される合併症はありま すか?」

:「上気道閉塞が生じてくると思いますので、NPPVを使用 します。」

試験官B:「そのほかには?」

:「肺塞栓血栓症です。」

試験官B:「深部静脈血栓に対して行うスクリーニングは?」

:「血管エコーです。」

ここら辺で時間を知らせるドアのノック音が聞こえる。

試験官A:「あっ、気にしないでください。必要な予防法はありま すか?」

:「術前輸液の負荷をしておくこと、下大静脈フィルターの挿 入などです。」

試験官B:「もし肺塞栓症に対して何か必要なモニターはあります か?」

:「中心静脈圧、Aライン・・・・・、スワンガンツカテーテ ルです。」

試験官B:「こういう人でほかに注意するべきことはありませんか ?」

:「頚部硬膜外麻酔施行時においての神経損傷ですか?」 先生「硬膜外麻酔でも使いますね(なぞなぞみたいになってく る)」

:「局所麻酔薬中毒です。」

試験官B:「局所麻酔薬中毒で対処の仕方を知っていますか?」

:「ミダゾラムを5mg静注します。そしてアンビュウバッグ などで気道を確保します。」

試験官A:「はい、ちょうど時間だからここまでですね。おつかれ さまでした。」

「しっか」さん:実技試験

お姉ちゃんに鍵を開けてもらい中に入ろうとすると内側から施 錠してあり入れなかった。二回目にノックしてようやくあけて もらい入ることができた。

1)麻酔器の仕業点検(笑気の安全装置の確認方法、麻酔器の リークテスト)

2)気管挿管(気管挿管後の確認方法やカプノグラフを書かせ る)

3)スワンガンツカテーテルの刺入方法や手技(風船をふくら ませるタイミング、圧波形と深さの関係を図示させる。)

4)熱希釈法で心拍出量測定時、どの穴から冷水を入れるかな ど

5)心肺蘇生(加えるエネルギーは?、心マの回数は?また人 工呼吸するタイミングは?など)

6)心拍出現後の心電図(ワイドQRSでP波の見られないへ んてこりんなタイミングの心電図)→この心電図に波形に対す る処置方法。ちなみに私は経皮的ペーシングです、と答えたら 笑われてしまった。

・・・・・まあ実際はもっといろいろつっこまれたり、笑われ たりと口頭試験よりもものすごくどきどきしました。

「しっか」さん:ひとこと

試験後も何となく気がかりで手放しで喜べず結果の発表まで悶 々としておりましたが、スミルノフ先生のおかげで何とか試験 は合格することができました。この場をお借りしてお礼申し上 げます。そして今後専門医試験を受けられる先生方のご健闘を お祈り申し上げます。

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