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2003/01/31 (金)
先生は、日々「愛」について考えています。愛とは人間がこの世に生を授かったことの唯一の理由であり、極めて普遍的なものです。ところが、いざこれを言葉で解説しようとすると、困難が伴いますが、愛は言葉が生まれる前から存在していたのですから、無理も無いことです。しかし、人類の誕生以来、多くの哲学者、宗教家、文学者たちがこの命題に取り組んできました。
もちろん、ミュージシャンとて例外ではありません。ジョン・レノンは世界に愛と平和を訴えることに成功した数少ない音楽家のひとりと言えます。彼が直接愛について歌った代表的な曲に、「愛こそはすべて」があります。当時、先生はよく分かりませんでしたが、年をとるごとに、つのる思いのウェイトはポールからジョンへと移っていくのです。
愛こそすべてーAll need is loveの歌いだしはこうです。
「There's nothing you can do that can't be done.」
残念ながら、これは長らく次のように訳されてきました。
「できないことをやろうとしたって無駄さ」
これは、大きな間違いではないかもしれませんが、何だか70年代のサイケムーブメントやヒッピー族のイメージと一緒にされた感があります。しかし先生は、時が経つにつれ、この訳はやはりおかしいと思うようになりました。
英語の二重否定は日本語には無い概念なので、訳すること自体に難しさがあります。しかし、彼のほかの楽曲や私生活、数々の言動を知るジョン・レノン・フリークならば、次のような訳が正解だと思うことでしょう。
「やろうと思ってできないことなんかないさ!」
そう、「愛さえあれば」やろうと思ってできないことなんかないし、歌おうと思って歌えない歌なんかないし、すべてが簡単に事が進むのです。
ジョンの言う愛は、キリストの愛、仏陀の悟り、孔子の仁、鳩山由紀夫の友愛と同じものなのかもしれません。そう考えると、愛について語るのは意外に簡単なことなのかもしれず、したがってWANDSは愛を語るより口づけをかわすことを選んだのかもしれません。
でも先生は、ジョン・レノンを遥かに凌駕する程の愛について歌うミュージシャンが日本に居たことに気づきました。すごいです。これが愛です。
「君が死んだら俺は死ぬ でも俺が死んでも君は死ぬな 君一人でも愛は生きる 俺一人では愛は死ぬ しゃべるな何も言うな 目を見ろ何が見えた 炎が見えたか 君を愛する炎が見えたか さあ飛んでこい 抱いてやる 抱いてやる」
西条秀樹、ジャガーより。