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スミルノフ教授の日記・過去ログ

2003/01/30 (木)

意地を張る

風邪やインフルエンザが流行っています。皆さんは大丈夫ですか。こちらでは先生の部下の若者たちが次々と倒れています。それに引き換え、不思議と先生を含め、年寄り陣は元気です。ひょっとして、今年の風邪は若者にしかかからないのが特徴なのかな、と思ったら、違いました。単に、年寄りは年寄りらしく、潜伏期間が長いだけでした。そう、ついに先生も具合が悪くなりました。

最近は、少しでも具合が悪そうな若者がいると、年寄りは気を遣って、今日はもういいから、早く帰って休みなさい、といいます。ここで重症化して長期間仕事に穴をあけられる方が痛いからです。

でも、結構、若者は遠慮して帰らなかったりします。

「昨日は、言うとおりに早く帰ったかい?」
「いえ、意地を張って最後までいました。」

いいなあ、意地を張って。先生は意地を張れる若者がうらやましいです。先生はもう何年も意地を張ってません。ようし、先生も久しぶりに意地を張ってみるか。

と思いましたが、どうやったらいいか分かりません。そうだ、昔、先生が駆け出しの頃、上司の先生によく、麻酔器の流量計の玉の真ん中にメモリを合わせろ!って、よく怒られたなあ。よーし、先生は流量計で意地を張ってみるか、と思って麻酔器を見たら、今の麻酔器はデジタル表記でした。

「なんだ、2.1リットルってぇのは。お前は2.0リットルにしたいんだろぉ?」

あ、だめです。誰も聞いてません。なんせ、今日は重要で特殊な大臨時移植手術です。それどころではなかったようです。あ、ますます具合が悪くなってきました。先生は意地なんか張りたくありません。だからもう帰って寝たいです。でも、よく考えたら、先生は今日の手術室責任者で、しかも当直兼務じゃあありませんか。意地を張ってないのに帰れません。

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