スミルノフ教授公式ブログ

はてなアソテナに追加⇒ append.gif Fastladderに追加⇒Subscribe with Fastladder livedoor Readerに追加⇒Subscribe with livedoor Reader http://prof.suemeweb.com/

counter
Smirnoff's Face
カテゴリ一覧
サイト内検索

サイト内(2004.1以降)検索 by sb

サイト内全体を検索 by Google

Syndicate
<< チープトリック at 武道館 AGAIN! | main | 国境を越える海ゴミ >>
● スペースサーカス

最強のロックンロール10選ですけど、忘れてませんよ。忘れてないどころか強迫観念にすらなってきてます。その証拠に、ここんとこ音楽ネタばっかりじゃありませんか。ところがまたまた、私の音楽的思考を妨げる出来事が起きてしまったのですよ。

それは昨年の9月のことだった。学生時代にヘルプで参加したコピーバンドのことを突然思い出し、sublogの方にこんな書き込みをした。

僕が学生のころ、とあるフュージョンバンドにヘルプのキーボードとして参加したときにやった曲がよく思い出せないので困っています。1曲は「浪速エクスプレス」の「高野サンバ」だったのを鮮明に覚えてますが、あとが全然です。メロディがとても美しくて印象的だった1曲があるのですが、「アルカディア」という言葉だけが頭の隅に残っています。ひょっとすると、「スペースサーカス」の「アルカディア」だったのだろうか。当時、僕はそういう日本のコアなフュージョン、たとえばその「浪速エクスプレス」とか「スペースサーカス」とか「プリズム」とか「9999(フォーナイン)」とか、そういうカシオペア&スクウェア以外のバンドにとても疎かったものですから。ところでスペースサーカスは入手困難な模様です。どなたかアルカディアがどんな曲が知ってる人がいたら教えてください。(スペースサーカス - SueMe SubLogより)

別に何かを期待して書いたわけじゃない。将来どこか都会の中古CD屋に立ち寄る機会でもあったら、そのときにふとスペースサーカスのことを思い出せればいいな、そんな程度の軽い書き込みだった。ところが、こんな辺境ブログでも書いてみるもんだなーって思ったね。「はてなキーワード」機能のおかげなんだろうけど、2ヶ月ほど経って「みかばす」さんという方からスペースサーカスについてのコメントを頂いた。ただ、このとき、それはすでにかなり過去のエントリーとなってしまっていたので、私はそのコメントをすっかり見逃してしまっていたのだった。そして、彼らがこの世に2枚だけ残したアルバムの、CDとして3度目の再発が決定したとき、ご丁寧にも「みかばす」さんは再びそのことをコメントで知らせてくれたのだ。これを見逃していたならば、私とスペースサーカスの再会は永遠になかったかもしれない。再発のことを知ると、私の頭の中で断片化している「アルカディア」という曲が徐々に憧憬と化していった。そして私はCDを発売前に予約注文をするなどという生まれて初めての行為に及んだのだ。

届いた。聞いた。何というか、気持ちいいリズムとか、何かノリノリとか、聴衆との一体感とか、そういう今の音楽に求められている「楽しさ」とは全く別次元の音楽だと思った。思ったというか、思い出した。演奏を楽しむのではなく、楽器に自分自身を縛りつけ、無理やり自分を楽器と一体化させていき、ともすると聴衆を置き去りにしたまま自分だけ高度な次元に行ってしまいそうな感覚、ストイックさ、緊張感、この時代にしか味わえなかった音楽だ。ボーナストラックに収められた聴衆のいない会場でのリハーサルテイクが、いっそうその思いを強くさせる。

さて、「アルカディア」とは四半世紀以上ぶりの再会だった。この曲はコピーして演奏したのだから、当時は死ぬほど繰り返して聞いたはずだ。でも、サビの部分は自分の記憶どおりだったが、イントロなどは全く忘却の彼方だった。人間の記憶なんてそんなものかと唖然とした。コピーバンドのギタリストとは初対面だったが、彼は本当に上手だった。当時の私はキーボードを弾きながら、彼のギターに聞き惚れていた。サビメロの最後で、ギターとシンセがほとんどユニゾンになるのだが、一箇所だけ、ギターが「ターラーラー」なのに対して、キーボードはその前に16分音符が2つだけ入って「タラターラーラー」なところがある。最初は自分のパートしかコピーしてこないから、初めは彼に「お前が間違ってる」と言われた。次の日に全パートを聞き直してきた彼は、「俺が間違ってた、やっぱりお前が正しい」と私に謝った。先ほど、人間の記憶力に幻滅したばかりだけど、アルカディアを何度も聞くうち、そんな些細なやりとりの事まで思い出させてくれる音楽の力っていうのは、ほんと凄いよなあとか思った。

恥ずかしながら、ベーシストがその後PINKなどで活躍し、今では高名なプロデューサーである岡野ハジメさんという方だと、今さら知った。また、ライナーノーツで、ギタリストの佐野行直さんがつい最近お亡くなりになったと知った。こんなすごいギタリストの名前を、その人が亡くなってから記憶に留めることになろうとは、私はいったいこの25年以上何をやっていたのかと、自分で自分を責めたい気持ちでいっぱいだ。

余談だけど、スペースサーカスのALIBABAをほぼ完璧にコピーしているアマチュアバンドを見つけた。恐ろしいテクニックだ。完敗。
■ALIBABA / スペースサーカス / ergo

comments (3) | trackbacks (0) | スミルノフ教授

Comments

mikabass | 2008/12/23 18:00
話題にしていただきありがとうございます。
CD良かったです。
何度聴いても素晴らしい音楽です。

で、スペサカカバーバンドを1年前から作ろうとしているのですが、ドラムが居ないのですよ~。
でも、かならず見つけてアライバル全曲をステージで復活させるのが夢です。
何て鼻息荒くしても、メンバーが揃わないんじゃだめですねえ。

愚痴のコメントですみません。
スミルノフ | 2009/01/07 20:32
mikabassさん、スペサカを思い出させてくださり、本当にありがとうございました。あなたは人生の恩人です。カヴァーバンド、ぜひとも実現するようお祈り申し上げます。
mikabass | 2009/04/02 22:38
良かったですね。入手できて。
またプレミアムがついて高くなっています。

カバーバンド、ぢりぢりと進めていますよ。
現在、FANTASTIC ARRIVAL、DEMON BLAST、次回は、THE DAWN OF AQUARIUS AGEに着手です。
秋ぐらいにはお披露目できると良いのですが。

何回聴いてもまだ飽きません。

佐野さんの通夜に行って大泣きしてきました。
バイオリンの豊田さんは元気でお暮らしですよ。
なかなか良いCDを出しています。
mixiで繋がっていたりします。
バイオリンも良いですが、アルカディアのシンセも良いですよね。

Comment Form

Trackbacks

関連サイト
Recommended
パンダの飼い方
パンダの飼い方
PHP研究所
よーし、先生パンダ飼うぞ!
いちばんやさしい生理学の本
いちばんやさしい生理学の本
秀和システム
先生の先生が先生の知らないうちにまたまた本を出してましたよ。
よくわかる薬理学の基本としくみ (図解入門メディカルサイエンスシリーズ)
よくわかる薬理学の基本としくみ (図解入門メディカルサイエンスシリーズ)
秀和システム
先生の先生が先生の知らないうちにまた本を出してましたよ。今度は薬理学だそうです。
これならわかる要点生理学
これならわかる要点生理学
南山堂
先生の先生がまた新刊出しました。
うつ病の真実
うつ病の真実
日本評論社
うつ病啓蒙の先鋒である野村先生であったが、今度はやや立ち止まり、ホントはうつ病とは何なのか、うつ病が知れ渡ったのはいいけど何でもかんでもうつ病でいいのか、と現在の本音と疑問を吐露しまくる。
うつ病をなおす (講談社現代新書)
うつ病をなおす (講談社現代新書)
講談社
野村教授の文章は非常に分かりやすく上手だなあ。
精神科にできること―脳の医学、心の治療 (講談社現代新書)
精神科にできること―脳の医学、心の治療 (講談社現代新書)
講談社
野村教授が現在の精神医療の考え方や、その限界についても正直に語る。
よくわかる生理学の基本としくみ
よくわかる生理学の基本としくみ
秀和システム
この教授は「世界一受けたい授業」の講師にまでなった私の生理学の師匠です。一般向けの分かりやすい本を書いちゃいました。
Clinical生体機能学―生理学から症状がわかる
Clinical生体機能学―生理学から症状がわかる
南山堂
この教授はだから私の生理学の師匠なんですが、分かりやすい本を書きました。医学部低学年、パラメディ向け。
Powered by