スミルノフ教授公式ウェッブサイト

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せっかく北海道に帰ってきたというのに、私は引きこもりがちだし、そもそもあまり友達がいない(人間計算WEB|スミルノフ教授公式ウェッブサイト)。そんな私の身を案じたのか、数少ない友達のひとりから呼び出しをくらった。七時にロビチカと言われたのだけど、ロビチカが何かを思い出すのにしばしの時間を要した。(ロビチカ:ロビンソン百貨店の地下。ススキノで飲むには定番の待ち合わせ場所である。)大通りでバスから降りると、私にとっては異様な光景が目に入ってきた。

雪祭り1

なんと雪祭りだ。雪祭りが始まっているなんて、全然知らなかったぜ(それでこそ由緒正しい札幌市民なのだ)。正確には明日から始まるということは、帰宅してから初めて知った。それにしては大通り公園は多くの観光客で溢れ、どいつもこいつも写真を撮ってるし、出店もたくさん営業している。もう事実上始まってる感じなのだけれども、それほど混雑しない開催直前をわざと狙ってきた通な観光客たちだと後で合点がいった。

雪祭り2

テレビ塔までライトアップされている。どう見たって雰囲気はもう祭りだ。

ところで、私がこうして雪像を目の前にするのは、これが生まれてから2回目である。前回は大学生のときで、東京から来た友達に是非とも雪祭りを見たいから案内してくれと頼まれてしぶしぶ行った。この最も寒くて最も混雑するときに、わざわざ出かけようなんて馬鹿げている(そう考えるのは由緒正しい札幌市民である証拠である)。

でも、せっかく人生で2回目の雪像との遭遇なのだから、記念に写真を撮っていこうと思い立ち、会場の中に足を踏み入れようとした。そのとき、一抹の不安が頭によぎった。このいいようのない不安感は何なのだろう。「雪像を見たら受験に失敗する…」私は高校時代に耳にしたこの言い伝えを思い出したのだった。高校3年の冬、それはもう雪祭りが終わったあとだったのだけれど、私は本を買いに街に向かった。バスが街に近づいたときだった。窓から雪像を壊している風景がついつい目に入ってしまい、私はすごく焦ってうつむいた。こわれかけの雪像なんだから関係ないさと自分に言い聞かせたけれど、結局私はその年の大学受験を失敗した。

もう人生を左右するような試験を受けることもないだろうと苦笑いを浮かべながら、私は雪祭り会場に足を踏み入れた。それに今となって考えてみれば、大学受験ごときが人生を左右する一大事だったのかというと、当然それには疑問符がつく。もちろん大学の選択や合否でその後の人生は変わるだろうが、ただ別の人生があるというだけのことだ。

ほんの一時の雪祭り気分を味わい、私は大通り公園を後にしてロビチカに向かった。地下鉄でロビチカに現れた彼と久しぶりの再会を果たした。雪祭りだなんて全然知らなくてさ、と私は彼に言った。何?雪祭り?うそだろ、そんなもんまだまだ先の話じゃねーか。彼もまた由緒正しい札幌市民だった。

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