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どっかのウェブサイトで公開していたものですが、実は先生のオリジナルなので、こっちに移転しました。みんなからの報告を元に随時追加しています。

■観楓会

<標準語> (秋に行われる)宴会・旅行

<使用例>

指導医「今年の手術室の観楓会は場所どこだっけな?」

研修医「ススキノのジャスマックですよ。」

一応、紅葉を観賞しながら野外で宴会をしたり、紅葉の美しい行楽地・保養地へ旅行へ行ったりする会のことだが、例のように、結局10月ごろに紅葉とは関係なく繰り広げられる宴会を指す場合がほとんどである。

■おっちゃんこ

<標準語> 座りこむ

<使用例>

指導医「おいおい、いくら安定しているからって、そんなところにおっちゃんこするなよ。」

研修医「すいません。椅子が足りないもので。」

単に「座る」というニュアンスではない。北海道方言辞書によると、尻を地面に接するように座ること、1)正座の状態から足のひざから下の部分を外側に広げ尻を地面に接するように座ること、2)足の裏と尻を地に接するように座ること(両ひざを手で抱えれば体育座りとなる)、と説明されている。

■めっける

<標準語> 見つける

<使用例>

外科医「メッケル憩室めっけたー

上記は道内の外科医では定番のダジャレ。

■おもしい本

<標準語> 面白い

<使用例>

研修医A「こないだの本、どうだった?」

研修医B「なまら、おもしいって。」

使用頻度は大。

■こちょばす

<標準語> くすぐる

<使用例>

研修医「なかなか覚めないですね。」

指導医「ちょっとこちょばしてみるかい。」

他に、「こちょがす」という人もいる。

■歯がやむ

<標準語> 痛む

<使用例>

指導医「当直、たいへんだったのか?」

研修医「いえ、虫歯がやんで眠れなかったんです。」

もー、やんでやんで。麻酔科医には胸がやむ言葉である。

■ゲッパ

<標準語> ビリ

<使用例>

指導医「どうだった、指導医試験の出来は。」

研修医「たぶんゲッパです。」

他に、ゲレ、ゲレッパともいう。

■あおたんができる

<標準語> あざ(打ち身の)。あおあざ。

<使用例>

指導医「どうしたんだ、そのあおたんは。」

研修医「昨日、手術台に激突しまして。」

これは北海道が生んだ全国区の方言。すなわち今や標準語。

■サビオを貼る

金沢市に転勤されたTさんから、「こっちではサビオのことをバンドエイドって言うぞ!」というメールをいただきました。

<標準語> バンドエイド

<一般名>救急絆創膏

<参考:地域別救急絆創膏の主な呼び方>

北海道・東北「サビオ」

東京・大阪「バンドエイド」

東北・中国・四国・九州「カットバン」

熊本・宮崎・沖縄「リバテープ」

<参考:北海道の世代別救急絆創膏の主な呼び方>

若い子「バンドエイド」

中年層「サビオ」

老年層「サトウバン」

■たごまる、いずい

<標準語>

たごまる→ぐしゃぐしゃになってる

いずい→違和感がある

<使用例>

指導医「おいおい、手術場でズボンおろすなよ!」

研修医「上着がズボンの中でたごまっていずかったんで、直してるだけですよ。」

RRRRRRRRRR.......

指導医「お、電話だ。ちょっと出てくれないか?」

研修医「うわぁ、受話器のコードがたごまってる!」

■突っ張らさる

<標準語> 突っ張る、引っ張られている

<使用例>

指導医「ちょっと待った!心電図のコードが突っ張らさってる!」

先日、助動詞「さる」が北海道弁であることが判明。 上記の様に、突っ張らさる、引っ張らさる、 が手術場で日常的に使われていることに気づいた。 これらは、「受け身」あるいは「自発」の助動詞として使われている。 例えば、「どうしても足が曲がらさる」など。

他にも、「可能」の助動詞としても使われる 。例えば、「このボールペンは書かさらない」。

ちなみに、一部の先生は「突っ張らかる、引っ張らかる」も使用している。

■おだつ

<標準語> 落ち着きがない、興奮している、はしゃぐ

<使用例>

研修医「先生!先生!先生!先生!」

指導医「何だよ、うるさいなあ。」

研修医「あのポリクリの学生、○○先生に似てない?ぎゃははは!」

指導医「何おだってんだよ。」

使用頻度は大。

■あまされる

<標準語> 嫌われる、仲間はずれにされる

<使用例>

研修医「○○先生は新しい出張先で元気にやってますかね?」

指導医「なんか、あまされてるみたいだぞ。」

使用頻度大。

■やめれ、すれ

<標準語> やめろ、しろ

<使用例>

研修医「先生、なかなか入りません。」

指導医「もうやめれ。挿管しよう。」

研修医「先生、挿管もできません。」

指導医「こういうふうにすれって。」

命令形の「れ」をよく使う。「ろ」を使うと、北海道人には少しきつく聞こえる。

■手袋をはく

<標準語> 手袋をはめる

<使用例>

指導医「さっさと手袋をはいて、消毒を始めなさい!」

北海道では手袋は靴下と同様に「履く」ものである。使用頻度は大。北海道人は完璧に標準語だと思ってる。

■なんだかこわいわ

<標準語> 疲れたわ、具合悪いわ、だるいわ

<使用例>

患者「先生、なんだかこわいわ・・・。」

医師「大丈夫だって、恐くないって。」

患者「いや、そうじゃなくて・・。ああ・・。」

医師「ど、どうしました!!」

教訓:北海道の患者さんが「こわい」と言ったら、何かの前兆かもしれないので、充分注意しよう。使用頻度は大。北海道人はほとんど標準語だと思ってる。

■使用済みのものをなげる

<標準語> 捨てる

<使用例>

研修医「先生、この使用済み注射器どうしましょう?」

指導医「そんなもの、なげなさい!」

北海道ではゴミは投げるものである。使用頻度は大。起源は東北地方と言われているが、北海道人はほとんど無意識に使う。ゴミ箱には堂々と「ゴミ投げ」と書かれてるし。

■症例をばくる

<標準語> 交換する、入れ替える

<使用例>

外科医「午前の手術の術者が遅れそうなんだ。」

麻酔医「で、どうしましょう?」

外科医「午前と午後の手術をばくってもいいかい?」

昔から物を交換する意味によく使う。使用頻度は中。ばくりっこしない?って言えたら立派な道産子だ。

■汽車で行く

<標準語> 電車で行く

<使用例>

麻酔医「これから出張なんですが、車で行っていいですか?」

指導医「事故でも起こしたら大変だ。汽車で行きなさい。」

さすが「すずらん」「ぽっぽや」を生んだ北海道。電気で走っても汽車と呼ぶ。使用頻度は大。

■はんかくさい麻酔

<標準語> だらしない、ばかげた

<使用例>

麻酔医「どうも硬膜外麻酔がうまく効いていないみたいで・・・。」

指導医「お前はいつまでそんなはんかくさい麻酔をかけ続けるんだ!」

だらしない男に向かって「はんかくさい!」と罵声を浴びせるのに使う。有名な北海道弁だが、今ではあまり使わない。使用頻度は小。

■めんこい奴

<標準語> かわいい

<使用例>

研修医「先生、そろそろ心臓手術の麻酔を覚えたいんですが。」

指導医「よし、お前はめんこい奴だから、さっそく明日やらせてやろう。」

子供患者が入室してくると「あら、めんこ~い」なんて自然に使われる。 東北地方でも使われる。使用頻度は大。

■ぬるま湯でうるかす

<標準語> 浸す

<使用例>

看護師「先生、FFP(新鮮凍結血漿)来ました!」

麻酔医「じゃあ、5単位ぬるま湯でうるかしといて。」

浸しておいて柔らかくするというニュアンス。「米をうるかす」は良く使う。使用頻度は中。

■今日はしばれる

<標準語> 冷え込む、凍る

<使用例>

指導医「今日の手術室はずいぶんしばれるなあ。」

研修医「開心術やってるんで室温下げてるんでしょう。」

超有名な北海道弁だが、現在はほとんど使わない。使用頻度は小。ちなみに、シバリングとはたぶん関係ないと思う。

■消毒野をちょす

<標準語> 触る、いじる

<使用例>

研修医「刺入点はこのあたりですか?」

指導医「こら!素手でちょすなよ。 消毒したばっかりだったのに。」

ちょうす」とも言う。 怪我した傷口をすぐ触ってしまう子供に向かって、「ちょすんでない!」とお母さんがよく使う。 類義語として、「いじくる」「いじくりまわす」がある。使用頻度は中。

■金庫のじょっぴんかる

<標準語> 鍵をかける、戸締まりする

<使用例>

研修医「先生、モルヒネ持ってきました。」

指導医「ちゃんと麻薬金庫のじょっぴんかったか?」

有名な北海道弁だが、もうほとんど使わない。使用頻度は小。今度使ってみよう。

■ちょっとしゃっこい

<標準語> 冷たい

<使用例>

外科医「よーし、腹腔内を生食(生理食塩水)で洗浄するぞ。」

看護師「生食用意しましたけど、もっと温かい方がいいですか?」

外科医「どれどれ。うーん、ちょっとしゃっこいなあ。」

ひゃっこい」ともいう。以前ほとんど使わないと書いたところ、 ブロックの効果 を冷感消失で確認する時に「ここ、しゃっこい?」と普通に使っているという苦情を多数いただきました。使用頻度は大としておきましょう。

■そんなにはっちゃきこく

<標準語> 頑張る、張り切る

<使用例>

麻酔医「先生、次の緊急手術も俺がやります。」

指導医「お前寝てないんだろ。 何そんなにはっちゃきこいてるんだ。」

使う人もいるかな、という程度。使用頻度は小。

■皆さんおばんでした

<標準語> こんばんわ

<使用例>

幹事「それでは最初の挨拶を院長お願いします。」

院長「え~、皆さんおばんでした。」

使う人は使う。応用として、滅多に聞かないが、「おはようございました」がある。 使用頻度は中。

■麻酔科でした

<標準語> です

<使用例>

電 話 「トゥルルルル・・・・・」

麻酔科医「はい、麻酔科でした。」

外科医 「あ、臨時手術の麻酔をお願いしたいんですが。」

電話や訪問時に名乗る時に、過去形を使う習慣がある。特に、企業の人に使う人が多い。おそらく、過去形は丁寧語として使われている気配があり、 ガソリンスタンドでは「灰皿の吸い殻は よろしかったですか?」と聞かれる。使用頻度は中。

■いやいや、なんもさ

<標準語> 何てことない、welcome、no problem

<使用例>

麻酔医「いやあ、危ないところでした。先生が居てくれて助かりました。」

指導医「いやいや、なんもさ。」

おじいちゃんはよく使う。 応用として、奥様方どうしの会話で「なんもなんもなんもー」がある。使用頻度は中。

■なんかあずましくない

<標準語> 居心地が悪い、落ち着かない

<使用例>

患 者「すいませんが、どうも枕が高くて・・・。」

看護師「はい、取り替えますね。これでどうですか?」

患 者「あのー、腰もなんだか辛くて・・・。」

看護師「では、膝の下にも枕を入れてみましょう。これでどうですか?」

患 者「なんかあずましくないなあ。」

不思議なことに、肯定型の「あずましい」はほとんど使わない。使用頻度は中。

■なした?、したってぇ、したっけ、~でない

<標準語> なした?→どうしたんだ?

     したって→だってぇ、そんなこと言ったってぇ

     したっけ→それでは

     でない →じゃない、ではない

<使用例>

研修医「先生、ちょっと見てください。」

指導医なした?」

研修医「うまく入らないんです。難しい患者さんで。」

指導医「患者のせいにするなよ。お前が未熟なんだよ。」

研修医したってぇ、難しいんだもん。」

指導医したっけちょっと体位を変えてみたらうまくいくんでない?」

「したっけ」の応用としては、「したら」「そしたら」「そしたっけ」がある。別れ際の挨拶としても応用でき、男性は「したっけ!」とさわやかに、 女性は「したらね・・・」と意味深に使用するとよい。使用頻度は中。 「~でない」については、下記参照。

■~でないんでない?

<標準語> ~じゃないんじゃない?

<使用例>

研修医「先生、喘息発作にしては様子が変ですよ。」

指導医「やっぱり喘息でないんでない?」

~でない」の2連発活用である。使用頻度は中。

■なんぼいったのさ?

<標準語> どのくらい、いくら

<使用例>

研修医「あまり効いてないみたいなんですよ。」

指導医「キシロカインなんぼいったのさ? 足りないんでないの?」

量にも個数にも使える。使用頻度は大。

■わや

<標準語> なんて、まあ、ひどい!

<使用例>

麻酔医「先生、大出血してます!」

指導医わや!」

発音がやや難しい。敢えて表記するなら「うわんーいやっ」。使用頻度は大。

■なまら疲れる

<標準語> すごく、超

<使用例>

研修医A「心臓外科の麻酔のデビューだったんだって?どうだった?」

研修医Bなまら疲れたって!」

使用頻度は多いが、ちょっと田舎臭いので、最近は使用を控えている人が多い。

■~だべ、~べや、~べさ

<標準語> ~だろ、~じゃん

<使用例>

研修医「先生、なかなか入らないんですが・・・。」

指導医 「おい、きちんと体位を取ってからやれって言ったべやぁ。」

研修医「あ、体位を取り直したらすぐ入った。」

指導医だべ?」

研修医「今度はチューブが入っていかない!」

指導医「そんな闇雲に力入れても入らんべさ。」

おなじみの接尾語「べ」の活用である。使用頻度大。ちなみに、教授など目上の人に対しては使わない方が無難。

■がっさい喉頭鏡

<標準語> 壊れた、安物の、出来の悪い

<使用例>

研修医「うわ、真っ暗だぁ。」

指導医「こら、ちゃんと喉頭鏡を確認しておいたかあ?」

研修医「すいません・・・・。」

指導医「あらら、サビだらけだ。がっさい喉頭鏡だなあ。」

がっちゃい」とも言う。調査によると、北海道以外でも使われている地域がある。使用頻度大

■マチに行く、丸井さん

<標準語> マチ  → 繁華街、大通り周辺

     丸井さん→ 丸井デパート

<使用例>

指導医「君は忘年会の幹事だったな。」

研修医「はい。」

指導医「今日はマチに行って景品を買ってきてくれ。」

研修医「分かりました。丸井さんでいいですね。」

マチ」と言ったら、たいていは「大通り」近辺の事を指す。 「丸井さん」は札幌に本店を置く老舗のデパート、「丸井今井」のことである。 本州の「マルイ」とは別物である。 北海道では、このような地元の老舗デパートには「さん」を付ける風習があり、 「丸井さん」はごく普通 に使われる。 不思議なことに、「三越さん」「そごうさん」「東急さん」「西武さん」はあまり耳にしない。

■たいした楽だった

<標準語> 非常に、すごく

<使用例>

麻酔科医「手術終わりましたよ。」

患者さん「えっ、もう終わったの?」

麻酔科医「ええ、終わったんですよ。どうでした?」

患者さん「いやぁ、たいした楽だったぁ。」

おじさん、おじいちゃんの使用頻度大。

■いいふりこいてる先生

<標準語> 格好つけてるだけの

<使用例>

看護師A「○○先生って、いい先生だよね~。」

看護師B 「なんも、なんも。いいふりこいてるだけだって。」

悪口として使用する。使用頻度中。

■あいつとはドンパ

<標準語> 同期、同級、同い年

<使用例>

研修医「執刀医の先生は先生の後輩なんですか?」

指導医「いや、あいつとはドンパ。」

さすがに最近はあまり耳にしないか。使用頻度小。

■きかない子にかっちゃかれる

<標準語> きかない → 聞き分けのない、やんちゃ、わんぱく

    かっちゃく→ 引っ掻く

<使用例>

麻酔医  「さあ、スーハーって大きく息してごらん。」

患者(小児)「ヤダヤダヤダー!」

麻酔医  「もう!きかない子だなあ。」

患者(小児)「ヤダヤダヤダー!」

麻酔医  「痛えっ!かっちゃかれた!」

誇大表現する場合は「きっかない」と発音。使用頻度大。

■点滴ぼっこ

<標準語> 棒

<使用例>

麻酔医 「患者さん移動するから点滴ぼっこ持ってきてえ。」

点滴をぶら下げる棒のことです。自然に使ってる人多数。使用頻度大。

番外編:アクセントの違い

アクセントの違いですが、必ずしも判然としません。一応色をつけた方が先生が用いているアクセントです。

北海道弁 共通語
ぶら
椅子
ちご
orい
ちご
鎌田(姓)
まだ
コーヒー
ーヒー
ーヒ
ココア
コア
佐藤(姓)
とう
蕎麦
竹田・武田(姓)
けだ
千歳(地名)
とせ
テレビ
レビ
電車
んしゃ
んしゃ
orんしゃ
電池 んち
んち
トマト
マト
or
バナナ
ナナ
浜田(姓)
まだ
美唄(地名)
ばい
富良野(地名)
らの
まさお(人名)
さお
みかん
かん
味噌
鵡川(地名)
かわ
メロン
ロン
幼稚園
うちえん
うちえん
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